負の相関のワークド例(前提付き)
直接の答え
負の相関とは、2つの量が反対方向に動く傾向がある関係を指します。通貨価格の文脈では、トレーダーは価格そのものではなく、リターン(価格がどれだけ変化したか)同士の相関について語ることがよくあります。単純な数値を使い、前提を明示することで、ワークド例はこの考え方を明確にできます。
メカニズムと定義
時系列 A と B の2つを観測し、各期間ごとに リターン(たとえばパーセンテージ変化)を計算すると仮定します。よく使われる統計要約が 相関 で、これは動きが一緒に起きるかどうかを測ります。
- 正の相関:Aが上がると、Bも上がる傾向がある。
- 負の相関:Aが上がると、Bは下がる傾向があり、その逆も同様。
より直接的な構成要素は 共分散 です。平均からの偏差の積が概ねマイナスであれば、共分散と相関は負になりやすくなります。これは、選んだ時間窓における「共同の動き」のパターンに関するものです。
ワークド数値シナリオによる裏付け(すべての前提を明示)
ここでは、明確な前提のもとで小さな架空データセットを作ります。
前提
- 生の価格ではなく リターン を使います。
- リターンはクローズ・トゥ・クローズの価格から計算します(相関ロジック上、厳密にどう計算するかは重要ではありません)。
- 等間隔の 5期間 を使います。
- 以下の数値は仮のもので、メカニズムを示すために選んでいます。
データ(各期間のリターン、%)
- シリーズAのリターン: +1, +2, +1, 0, −1
- シリーズBのリターン: −1, −2, −1, 0, +1
ステップ1:平均を計算
- 平均(A) = (1 + 2 + 1 + 0 − 1) / 5 = 3/5 = 0.6
- 平均(B) = (−1 − 2 − 1 + 0 + 1) / 5 = −3/5 = −0.6
ステップ2:偏差と積を計算 各期間について (A−avgA) と (B−avgB) を計算し、その後に掛けます。
- 期間1: (1−0.6)=0.4, (−1−(−0.6))=−0.4 → 積 = −0.16
- 期間2: (2−0.6)=1.4, (−2−(−0.6))=−1.4 → 積 = −1.96
- 期間3: (1−0.6)=0.4, (−1−(−0.6))=−0.4 → 積 = −0.16
- 期間4: (0−0.6)=−0.6, (0−(−0.6))=+0.6 → 積 = −0.36
- 期間5: (−1−0.6)=−1.6, (1−(−0.6))=+1.6 → 積 = −2.56
すべての積がマイナスなので、共分散は負になります。
ステップ3:相関を解釈 Aの偏差は概ねBの偏差と符号が反対であり、積も一貫してマイナスなので、この構築されたデータセットでは相関は負になります。
この例における重要な制限 このデータセットは設計上対称です(シリーズBは、反対の符号でシリーズAを鏡写しにしています)。現実の関係は、たいていこのように正確には続きません。相関は弱まったり、符号が変わったり、市場のレジームが変わると不安定になったりします。
限界とリスク(負の相関を崩すもの)
- 窓とサンプリングへの依存:相関は、選んだ時間期間とリターンの計算方法に依存します。異なる窓を使うと、結果が変わり得ます。
- レジームシフト:ある環境では負の相関に見える関係でも、別の環境ではゼロに近づいたり、さらには正の相関に移ったりすることがあります。
- 執行とコスト:この概念をトレーディングやヘッジに適用する場合、コストやタイミングの違いによって、統計計算が示唆する「同時の動き」と実現される共動きが変わることがあります。
- 非定常性:通貨のダイナミクスは、期待の変化、流動性の状況、マクロイベントの影響を受け得ます。これらは共同の振る舞いを変えてしまいます。
- 少数サンプル:期間が少ないと、相関の推定が誤って強く見えることがあります。より多くのデータは、ノイズを過剰に解釈してしまう確率を下げられます。
確認と次の質問
負の相関を独立に検証するには、次を明確に定義してください。
- 2つの変数として何を扱うか(例:2つの銘柄のリターン)
- リターンの計算方法
- 時間窓と頻度
- 指標(相関、共分散、または散布図のパターン)
そのうえで、複数の時間窓にわたって、共同の動きが一貫して「反対方向」の振る舞いを示すか確認します。もしよければ、あなたが比較している2つのリターン系列(抽象的な意味で)と期間数を教えてください。あなた自身のデータを使って計算の組み立てを手伝えます。