マス指数(Mass Index)の計算例とは?
直接の答え
マス指数の計算例(worked example)は、指標がどのようにして、高値・安値・終値の時系列を、(1)日中のレンジと(2)そのレンジの移動平均を特定の比率形式で組み合わせることで、1つの数値へ変換するかを示します。ここではライブの市場データを使用しないため、例では明示的な仮の入力を使います。あなた自身で同じ手順を再計算して、計算の整合性(算術)を確認できます。
仕組みと定義(前提を明示)
マス指数は、各期間の「レンジ」から計算されます:
- レンジ = 高値 − 安値。
そして、そのレンジの移動平均から作られる比率を使います:
- EMA(Range, n) を計算(レンジの指数平滑移動平均で、期間 n を使用)。
- 比率 R = Range / EMA(Range, n) を作る。
- その比率に対して2つ目の移動平均を計算し、通常は EMA(R, m) とします。
- マス指数は、しばしば EMA(R, m) をローリング・ウィンドウ(一般に古典的な定義では9期間)で合計したものとして定義され、評価日ごとに1つの値が得られます。
この計算例の前提(すべての計算が明確になるように):
- 内側のEMAの期間として n = 9、比率の平滑化として m = 9 を使用します。
- 計算の実演では、過去の履歴から指数平滑の重み付けを完全に再現する代わりに、簡略化したEMAの初期化仮定を使います:最初の評価ステップでは、EMA(Range, 9) を現在のレンジに等しいとみなす。これにより、直前の9期間分の全履歴がなくても例を検証可能にします。
- 連続する少数の期間を対象にし、選んだウィンドウ内で平滑化された比率値を合計して、1つの評価ステップでマス指数を計算します。
- 仮のOHLCから導いたレンジを使用します(単位は、どのような一貫した価格単位でも構いません)。
数値の計算例(1つの評価ステップ)
仮のレンジ(高値 − 安値)について、10の連続した期間を選びます:
- 期間1〜10の レンジ 値:
- 10
- 12
- 11
- 13
- 12
- 14
- 13
- 12
- 15
- 14
期間10の終わりで、1つのマス指数値を求めます。EMA初期化に関する上記の簡略化に従い、合計の対象となる各期間で次を行います:
- EMA(Range, 9) ≈ 現在のレンジ(説明のため)。
ステップA:比率 R = Range / EMA(Range, 9) を計算
この簡略化した設定では、EMA(Range, 9) が毎回レンジに等しいと仮定するため:
- 各期間の R ≈ Range / Range = 1
したがって、合計に含める9つの期間(期間2〜10)では:
- R = 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1, 1
ステップB:平滑化した比率 EMA(R, 9) を計算
同様に、同じ説明用の初期化の考え方のもとでは、一定系列のEMAは一定のままです。つまり:
- EMA(R, 9) ≈ 1(含める9期間すべてで)。
ステップC:9期間のウィンドウで合計してマス指数を得る
一般的な「9期間で合計する」構造に従うと、評価値は次のとおりです:
- マス指数 = 1 + 1 + 1 + 1 + 1 + 1 + 1 + 1 + 1 = 9
この例が伝えていること: マス指数は、レンジの挙動のようなものを、レンジをその移動平均で平滑化した値との比率によって数値へ変換し、その平滑化された比率を固定のウィンドウで集計します。簡略化したEMAの仮定によりRが一定になるため、最終的な指数値はちょうど9になります。
実データでやり直す方法: あなたは、過去の期間から完全な指数平滑の重み付けを使って EMA(Range, 9) を計算し、その後は同じ比率と合計の手順に従います。完全な計算では通常、比率が一定にはならないため、マス指数は変動します。
制限とリスク(何がうまくいかない可能性があるか)
- 選んだパラメータとEMA初期化への感度。 この例では、計算を自己完結させるためにEMAの近似を使いました。実際には、EMAは過去の値に依存します。初期化や実装の違いによって結果がずれることがあります。
- ノイズとレンジの構築。 高値と安値は、マイクロストラクチャの影響(スパイク)やデータ品質の影響を受ける可能性があります。マス指数は Range = 高値 − 安値 から始まるため、急な外れ値が指標を歪めることがあります。
- レジーム変化と過去への依存。 この指標は過去のレンジと移動平均に依存します。ある期間で成り立っていた関係が、後の期間では当てはまらないことがあります。
確認と次の質問
自分自身でマス指数の計算を独立に検証するには、次の3つのチェックポイントに注目してください:
- 各期間について、あなたの レンジ が 高値 − 安値 になっていること。