RSIと移動平均の「計算例」とは?

RSIと移動平均の計算例:仕組み、違い、限界、実践的な確認方法を解説。

RSIと移動平均の「計算例」とは?

RSIと移動平均:それらが何か

相対力指数(RSI)は、直近の上昇幅の平均と直近の下落幅の平均を比較するモメンタム指標です。RSIは0〜100のスケールで表示され、高い値ほど直近の上方向への動きが強いことを示し、低い値ほど直近の下方向への動きが強いことを示すのが一般的です。

移動平均は、過去の一定期間にわたる平均価格を計算する平滑化手法です。よくある選択肢は単純移動平均(SMA)で、直近の N 本の終値を平均します。移動平均は将来の価格を予測しません。選択したウィンドウの間に「何が起きたか」を要約するものです。

「計算例」はどう計算できるか(前提を明示)

この計算例では、仕組みを示すために作り話のデータを使います。前提:

  1. 1期間の価格変化と終値のみを使います(時間内データは使いません)。
  2. RSIは14期間の参照(ルックバック)を使い、ワイルダーの平滑化で計算します(標準的なRSIの方法)。
  3. RSIについては、各期間の利得と損失を次のように計算します:
    • 利得 = max(close_t − close_{t−1}, 0)
    • 損失 = max(close_{t−1} − close_t, 0)
  4. 移動平均については、終値に対して10期間の単純移動平均(SMA-10)を使います。
  5. RSIがすでに計算可能な特定の区間を選びます。したがって、最初の14期間は初期平均を作るためだけに使い、この例では1ステップを明確に示すことに焦点を当てます。

仮の終値

15本の終値を仮定します(十分なデータが揃えばRSI-14を初期化できるため)。期間0〜14の終値は次のとおりとします:

  • 期間0〜9(安定した上昇):100, 101, 102, 103, 104, 105, 106, 107, 108, 109
  • 期間10〜14(下落):108, 107, 106, 105, 104

期間0→1から8→9までの各変化は+1(利得)です。期間9→10以降の各変化は−1(損失)です。

ステップA:期間14でRSIの平均を初期化

RSI-14は最初の14回の変化(期間1..14)を使います。これは、変化1..9に対応する利得と、変化10..14に対応する損失です。

  • 14回の変化における総利得 = 9期間 × 1 = 9
  • 14回の変化における総損失 = 5期間 × 1 = 5

初期平均利得 = 9/14 = 0.642857… 初期平均損失 = 5/14 = 0.357142…

相対力(RS)を計算: RS = (平均利得) / (平均損失) = 0.642857… / 0.357142… = 1.8

RSIを計算: RSI = 100 − [100 / (1 + RS)] RSI = 100 − [100 / (1 + 1.8)] = 100 − [100 / 2.8] = 100 − 35.714285… = 64.285714…

したがって、期間14では、これらの前提のもとでRSIは 約64.29 です。

ステップB:同じ期間で移動平均を計算

期間14のSMA-10は、期間5..14(10個の値)の終値を平均します: 終値:期間5=105, 6=106, 7=107, 8=108, 9=109, 10=108, 11=107, 12=106, 13=105, 14=104 合計 = (105+106+107+108+109) + (108+107+106+105+104) 最初の5つの合計 = 535;最後の5つの合計 = 530;合計 = 1065 SMA-10 = 1065 / 10 = 106.5

ステップC:RSIと移動平均の「関係」を解釈する

この仮のスナップショットでは:

  • RSI ≈ 64.29 は、直近14期間において利得が損失を上回っていることを示唆します。
  • SMA-10 = 106.5 は、直近10期間の終値に対する平滑化された参照水準です。

組み合わせた解釈としては、次のように説明できるかもしれません。直近のモメンタム(RSI)は、ウィンドウ内のそれ以前の高値に対して、最後の数本の終値が(ピーク後の下落として見えるように)下回っているとしても、なおプラスの状態です。重要なのは、これは「過去の挙動の解釈的な要約」であって、次に何が起きるかの予測ではないという点です。

限界、リスク、そして計算結果を検証する方法

何がうまくいかない可能性があるか

  1. パラメータの感度:RSIの長さ(例:9や25)や移動平均のウィンドウが異なると、数値結果が変わります。同じ市場の値動きでも、非常に異なるRSI値になり得ます。
  2. 平滑化手法の違い:RSIの実装は異なる場合があります(例えば、別の平滑化を使ったり、ゼロ損失の扱いが異なったりします)。それによってRSIの値がずれることがあります。
  3. 指標の重なりは証明ではない:RSIも移動平均も、価格履歴から導かれます。両者が一致して見えても、その関係が続くことを意味しません。
  4. レジームの変化:トレンド相場では、モメンタム指標が想定より長く高い/低い状態を保つことがあります。レンジ相場では、頻繁に上下に振れることがあります。

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