DTCCデータでFXの出来高は追跡できる?
直接の答え
DTCCデータでFXの出来高を追跡できるのは、DTCCの利用データセットに(1)FX取引の記録と(2)「FXの出来高(forex volume)」の定義に合う形で定義された出来高フィールドが含まれている場合に限られます。どちらか一方が欠けている、またはデータセットのカバレッジが関心のある市場範囲と異なる場合は、DTCCデータを市場全体のFX出来高の代替として確実に使うことはできません。
仕組み(メカニクス)
「FXの出来高(forex volume)」は通常、一定期間におけるFX取引の量を指し、しばしば名目(notional)ベース(たとえば取引の規模)で表されます。あるいは取引件数として表されることもあります。DTCCデータをこの目的に使うには、用語の間に橋渡しが必要です。
- 取引のカバレッジ:データには、あなたの出来高定義に該当するFX取引が含まれている必要があります。
- 銘柄の範囲:記録は、あなたが数えるFX銘柄に対応していなければなりません(たとえばスポットとデリバティブのどちらを含めるか)。
- 使える出来高指標:データセットには、「どれだけ取引されたか」を表す一貫したフィールドが必要です。
- 時間と正規化の一致:時間窓と単位は、データセットのタイムスタンプと計測の慣行に合わせる必要があります。
DTCCデータセットが、清算(clearing)や決済(settlement)に関する情報は提供していても、「FX取引の出来高(FX trade volume)」を直接かつ一貫して定義したものを提供していない場合は、別のものを測っていることになります(たとえば、ポストトレード処理に関連する活動など)。FX市場の出来高ではありません。
実施すべき例示的な確認事項
次の点を確認することで、DTCCデータが適しているかを独立に検証できます。
- データセットに、ポストトレードのイベントだけでなく、明確に FX取引 を特定できる記録が含まれているか。
- 日付と銘柄ごとに集計できる 名目/数量(notional/quantity) フィールドがあるか。
- データセットの 範囲(scope) が、測定したい内容と一致しているか(たとえば、含まれる取引所/会場やカウンターパーティ)。
- 集計結果が、最初に始めた「出来高(volume)」の定義と同じものを表すようにするために、変換が必要か。
いずれかの確認が失敗した場合、特にカバレッジや一致する出来高フィールドの有無が問題になる場合は、DTCCデータを通常の市場の意味でFXの出来高追跡に使うことはできません。
限界と不確実性
DTCCに紐づくデータに数量情報が含まれている場合でも、「総合的なFX市場の出来高(total forex market volume)」は、基礎となる報告ユニバースに何が含まれているかに依存するため、結果が誤解を招く可能性があります。ポストトレードデータは、FX取引のライフサイクルの一部だけを反映している場合があり、他の情報源が含める取引所、銘柄、カウンターパーティを省略していることもあります。したがって、DTCCデータは、カバーしている活動の一部を分析するのに役立つ可能性はありますが、データセットのドキュメントがその同等性を明示的に裏付けていない限り、市場全体の包括的なFX出来高を表すとは限りません。