パフォーマンス統計の「ワークド例」とは?
直接の答え
パフォーマンス統計のワークド例とは、共通のパフォーマンス指標が、明確に定義された一連の取引結果からどのように計算されるかを、完全に数値で追える形で示したものです。すべての前提(たとえば、取引が何回か、どの損益の数値を使うか、コストを含めるかどうか)を明記します。これにより、計算を独立して検証でき、またその指標が「何を測り、何を測らないのか」を理解しやすくなります。
仕組みまたは定義
パフォーマンス統計とは、一定期間の取引結果を要約する指標です。典型的な例として、総リターン、1取引あたりの平均リターン、勝率、ドローダウンがあります。ワークド例を意味のあるものにするには、安定した仕組み(数学と定義)を、変動する条件(市場の挙動、執行の質、コスト)から切り分ける必要があります。
ワークド例には通常、次が含まれます。
- データセット:取引結果の一覧(1取引あたりの利益または損失)と期間。
- 明確な定義:「利益」「リターン」「ドローダウン」がこの例で何を意味するか。
- 前提:数値がコスト控除前(グロス)か控除後(ネット)か、そしてリターンが一貫して測定されているか(たとえば、口座通貨で測るのか、パーセンテージとして測るのか)。
例のデータセット(前提を明記)
口座は $10,000 から始まるとします。10回の取引の間、各取引の結果は + $250 または − $200 のいずれかで、6回勝ち、4回負けとします。簡単化のため、これらの結果は取引コストのネット(つまり、後から追加の手数料やスプレッドの影響を加えない)であると仮定します。また、10回の取引の間に入金や出金はないとします。
計算(ワークド)
- 総利益
- 勝ち:6 × $250 = $1,500
- 負け:4 × (−$200) = −$800
- 総利益 = $1,500 − $800 = $700
- 最終口座残高
- 最終値 = $10,000 + $700 = $10,700
- 総リターン(パーセンテージ)
- 総リターン = $700 / $10,000 = 0.07 = 7%
- 勝率
- 勝率 = 6 / 10 = 60%
- 1取引あたりの平均利益
- 平均 = $700 / 10 = $70
- ドローダウン(重要な制約:順序が効く) ドローダウンを計算するには、勝ちと負けの順序が重要です。ドローダウンは時間の経過におけるピークからボトムへの動きに依存するためです。
同じ結果セットに対する最悪ケースの並び順として、4回の負けが先に起こり、その後に6回の勝ちが起こると仮定します。
- 4回の負けの後:$10,000 − 4×$200 = $10,000 − $800 = $9,200
- ドローダウンの直前のピーク = $10,000
- ドル建ての最大ドローダウン = $10,000 − $9,200 = $800
- パーセンテージでの最大ドローダウン = $800 / $10,000 = 8%
注意:同じ勝率と総利益でも、別の並び順にするとドローダウンはより小さくも大きくもなり得ます。
限界とリスク
パフォーマンス統計は計算上は正確でも、解釈は不確実になり得ます。
1) コストと執行はしばしば変動する
ワークド例がネットの結果を前提としていても、実際の記録はスプレッド、コミッション、スリッページ、そして執行の質の違いの影響を受ける可能性があります。データセットがグロス結果を使っていたり、計算方法を混在させていたりすると、総リターンやドローダウンのような指標は変わり得ます。
2) サンプルが小さすぎる可能性
この例では、10回の取引は限定的なサンプルです。勝率や1取引あたりの平均利益といった指標は、新しい取引によって大きく変動することがあります。
3) 市場環境は変わる
過去の関係は将来の結果を保証しません。ある市場レジームでうまく機能した戦略でも、別の市場環境では挙動が異なることがあります。
4) ドローダウンは経路(パス)に依存する
示したとおり、ドローダウンには特定の取引シーケンスの前提が必要です。多くのパフォーマンスレポートはドローダウンを要約しますが、常に基礎となる並び順やデータの前提を明確にしているとは限りません。
検証または次の質問
ワークド例を検証するには、同じ入力と定義を使って手順を再現します。取引リストを確認し、数値がコスト控除前(グロス)か控除後(ネット)かを確認し、開始時点の値から合計とパーセンテージを計算し、そして明示されたシーケンスでドローダウンを検証します。役立つ次の質問は次のとおりです:パフォーマンス統計を生成するために使われたデータ定義は何か(ネットかグロスか、そしてドローダウンはどのように計算されたのか)?
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